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二胡との日常

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新緑の中で、曹雪晶さんのコンサート

日曜日、曹雪晶さんのコンサートが開かれました。
場所は日進市にある山のホール。雑木林と池に囲まれた静かなホールです。
私は今回ご縁があってスタッフの一人として参加させていただきました。

以前下見に行った時はまだ冬の様子を残していましたが、当日は新緑もまぶしく、あちこちで鶯が鳴いていてすっかり春の様子。
空気もすがすがしくて、ほんとに気持ちよかった!
隙間時間に少しだけ近くの池で二胡を練習したら、池のウシガエルが一斉に激しく鳴き出し「うっせーよ」って言われているのかなと申し訳なくなりました。

開場一時間ほど前からお客様が並び始め、おかげさまで満席の大盛況でした。
今回のコンサートは無伴奏。二胡の繊細な音色を楽しんでいただけたのではないかなと思います。
私が二胡を始めたばかりの頃、買い集めたCDの中の何枚かが、曹さんのCDでした。
「どうすればこんなに優しくて美しい音が出せるようになるんだろう」と何度も繰り返し聴いたものです・・

演目は各方面からリクエストを聞いて決められたそうで、聴きごたえのあるセットリストでした。

おなじみの自虐風のMCで笑いをおこしつつ、たっぷり聴かせていただきました。
私は、無伴奏でもまったく退屈しなかったです。自分自身がリクエストした曲は自分が弾く時との違いの気付も多々あって、退屈するひまがありませんでした。
最後の曲は「もう終わりなんだ」ともっと聴きたかったくらい。
生音へのこだわりを強くお持ちの曹さん。ホールの響きもとてもよくて、生音の音色を楽しんでいただくのにはぴったりだったんじゃないかと思います。

アクセスがよい場所ではけしてありませんでしたが、都会の喧騒を離れた自然のあふれる雰囲気は曹さんのやわらかな二胡にぴったりだったと思います。

自然と言えば・・・
リハーサルの合間、ホールの入口で曹さんがたばこを吸いながら、通りがかった私に話しかけてくれました。
入口からは目の前に雑木林と池が見渡せます。遊歩道が作ってあって、散策できるようになっているようです。それを目下に眺めながら、ぽつりと仰いました。

「あの外に椅子を並べて、コンサートをしたらいいでしょうね」
「それはいいですね、雰囲気にぴったり」
「池のほとりで皆さんに聴いてもらって、私は小船の上で演奏するんです」
「あはは、それは最高ですね。先生は船上で演奏されたことはありますか?」
「はい、何度か。大きな船なら飛鳥とか」
「飛鳥、大きな客船ですね」
「そう。あとは、ほんとに一人しか乗れない船ですね、自分でこいで、岸でもう一人の人がどこか行かないようにロープを持ってくれているんです。」
「揺れませんか」
「揺れます。危ないです」

想像してみました。
自然の中で鳥やウシガエルや虫の声に囲まれて、曹さんの音がそれに溶け合って、それをみんなが耳をすましている・・おとぎ話みたい。いいな~

控室では曹さんご自身で使われている楽器を実際に見せていただくことができました。
私の楽器も見てくださったり、並べてどういったところが違うのか比較してみたりもできてとても興味深かったです。
20年以上使われている楽器だそうです。
皮は一度も張り替えたことはないとのことで、皮の色はセピア色ぽいというか、黄色っぽい茶色。三年前に張り替えたばかりの私の二胡(緑と黒っぽい)とは全然違う色と柔らかさだったのが印象的でした。この皮があの澄んだ音色を生み出しているのね・・

二胡を始めた頃の私にとって、曹雪晶という二胡奏者はとても遠い存在で、神様みたいな音に感じていました。
ずっと憧れてました(照れ!)
そんな方を、自分が車を運転して名古屋駅まで送り迎えする日が来ようとは・・
人生はわからないものです。

技術が正確で、上手で、パワーのある奏者はたくさんいらっしゃると思います。
でも、私はそれでも曹さんの演奏が好きです。
悩んでも自信を失う時があっても二胡を弾くことを辞められない、そんな曹さんの二胡は美しいと思うし、音を介してその人に魅力を感じるからだと思います。

特別な一日になりました。
来てくださった皆様、コンサートに携わった主催者をはじめとしたスタッフの皆さん、山のホールの加藤さん、ありがとうございました。
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